熱帯魚
パークの熱帯魚たち
シーライフパークに入ると、まずらせん状の通路を通るのですが、そこではシャークケーブといわれる大きなサメのいる水槽が目に飛び込んできます。そしてそのサメの水槽の反対側に小さな水槽がいくつもあり、その中にたくさんの熱帯魚がいます。
熱帯魚たちの中には映画「ファインディング・ニモ」でも有名になったクラウンフィッシュ、日本ではカクレクマノミという名で知られている魚がいますが、この魚はシーライフパークに隣接しているオセアニック研究所で養殖されたものです。
オセアニック研究所はシーライフパークのパートナーでもあり、水産養殖部門を持ち、現在世界中で直面している水産資源の維持などの課題に貢献しています。
パークにいるクマノミは、トマト・クラウンフィッシュ(Tomato Clownfish)という種類のカクレクマノミです。
クマノミとイソギンチャクの関係
カクレクマノミはイソギンチャク、特にバブル・チップ・イソギンチャクと共生関係にあります。
カクレクマノミは特別な粘液で自らをコーティングして、イソギンチャクの触手が持つ刺細胞から身を守ります。これによってイソギンチャクの中に自由に入り込むことができ、敵から身を隠す安全な住みかを手に入れているわけです。
一方、イソギンチャクには単細胞の藻類も共生していて、これら藻類が光合成によって生み出している生産物がイソギンチャクの栄養分となっています。そしてイソギンチャクに住むカクレクマノミの排せつ物はこれら藻類の栄養分となっているのです。このようにクマノミもイソギンチャクに貢献しているのです。
また、クマノミが泳ぐことで触角が刺激されてイソギンチャクが開き、イソギンチャクの口からごみが取り除かれるそうです。イソギンチャクのお掃除にも貢献しているわけです。
なお、クマノミという魚は地球温暖化、海洋酸性化、水族館取引のために絶滅が危惧されている魚です。